この前、古い商家の展示館に行った時
とても素敵な暖簾がありました。
花嫁のれんです。
綺麗ですね。思わず見入ってしまいます。
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昔、花嫁さんがお輿入れの日に
白無垢、綿帽子で実家の玄関を出る時、くぐって出るためののれんです。
(画像お借りしました)
これはホテルの結婚式のイメージ画像です。
実際はこんな風に晴々と前は向きません。
もっと伏し目がちで静々と...
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小さい頃、実際何度かその光景を見たことがある記憶がありますが
ぼんやりとしか覚えていません。
テレビか何かで見たのを本当に見たと思いこんでいるのかもしれません。

六月は私の結婚した月ですが
実際わたしのお嫁に行った30年くらい前は
もう「花嫁のれん」をくぐってお嫁に行く人は
本当にたまにしか聞いたことがありませんでした。
でも知らないだけかもしれませんね...
古式ゆかしくひっそりと
花嫁のれんをくぐってお嫁に行っていた人が結構いたのかも...。
私の生まれた町というより、もっと奥の地域がメインの行事だったようです。
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もちろんわたしは花嫁のれんはくぐってません。
家にそういうものはありませんでしたし
作ろうという話も全く出ず
主人は県外出身で次男でしたから
簡単にすませましょう、という感じでしたね。
それはそれでとても良かったです。

何しろあの頃では珍しく花嫁衣装も着物を着なくて
ウエディングドレスだけでしたから
でもこうして見るとやはり和装の花嫁衣装も豪華で素敵ですね。
「ドレスは何かの時着るチャンスはあるかもしれないけれど
(現実はそうそうありませんでしたがね)
こういう着物はまず着る機会はないから着とくと良いよ。」
と貸衣装屋さんにアドバイスされたんですが
確かに、どんなに似合わなくとも着ておくべきだったかなぁ...その価値はあるなぁ
なんて、今さらすぎです。
娘さんのいらっしゃる方はもう自分のことなんて考えず
娘さんの花嫁衣装のことを考える年齢ですよね。ハハハ...
相変わらず幼稚なわたし。

花嫁のれんは朱赤のイメージがあるのですが
実際はいろんな色があるんです。
紫色や紺色
単色でほんの少しだけ小さく模様があるものもあるようです。
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着物の色合わせって不思議ですね。
帯と着物両方に色柄があってそれでもなぜかしっくり収まるんです。
お洋服とは全く違う世界観があるんですね。

母の時代は着物を着る機会がままあって
意味不明の(笑)着物がけっこう残っています。
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実はわたしも着物が何着かあるんですが
なんと一度も着ていないどころか、一度も実家から持ち出してないんです。
わたしの生まれた町はまだ私たちが中学校、高校生だった頃
娘のために少しずつ着物をあつらえるという習慣が残っていました。
呉服屋さんも多かったですし、同級生の中には呉服屋さんの娘さんがいて...
母も娘二人のために一度には仕立てられないからと
ほんの少しですが私たちが10代の頃から着物を作っていたようなんです。

しかし、うちは洋服屋ですから(笑)
「スーツとかワンピースとかの方が使うと思うから、それはうちで作ってあげるね。」
って言ってました。
確かにワンピースは活躍しましたね。
シンプルな形にしておいたので、まぁ少々流行遅れなのは目をつぶって
何かって言えばあればかり20年くらいは着てました。
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わたしも結婚後はせま~いアパート暮らしでしたし
家を建ててからも男の子二人の育児で着物を着る機会なんて全くなく
妹の結婚も唐突なものでしたから
母が私たちに作ってくれた着物は実家のたんすに深~い眠りについたまま
どこにあるのかもわからないんです。
虫に食われてないかな??
湿気で傷んでないかな??
なんとか実家の二階を探検中に救出したいと思っているのですが...
でももう着ることもないかもしれません。
もったいないし、悲しいですね。
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母が残した着物を少しづつ
整理して、生かしていけたらと思っています。
できる限り...ですけどね。

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