ちょっと盛りは過ぎてしまった感はあるのですが...
真っ赤です。
赤だけは芥子と呼ぶのが似合う気がします。
真っ赤な芥子が集団で風に揺られると
何だか女の人の情念がメラメラ燃えているような気がして
近寄りがたい気がしてしまう...
いくつか母のバッグを処分したのですが
一つだけ捨てられなかったのがあります...
バレンチノ
これはあまりにも母が持っていた記憶があるんです。
母にとっても思い入れのあるバッグだったようで
輸入物が珍しい頃買ったものらしいんですね~
「たった一つ入荷してきたもので、珍しかったし、高かった~」
って言ってました。フフフ
母は贅沢な人では決してありませんでしたが
一応ファッション関係の仕事をしていたので(笑)
着るもの、持ち物にはかなり気を使ってはいました。
母のバッグの中でこれは一番記憶に残っています。
朝、このバッグにパンパンに荷物を詰めて
そのうえ両手に仕事関係の荷物を持って出て行きました。
バス停までそう遠くはありませんでしたが、重かったと思います。
それで、
それだけならまだ良いのですが
何かの折に、このボロボロのバッグを見せながら
わたしを真っすぐに見つめて
「捨てないでね。お前が普段に使ったら良いよ。」
って言ったんです。
元々このバッグはチャックの滑りが悪くて母はちょっと四苦八苦して閉めてました。
高い割にはそんなに機能面は良くなかったんですね。その頃の外国製って。
今はもうそう簡単には閉まりません。
で、まじまじ見ても今わたしが使うのは無理っぽい(笑)
じゃぁ処分しようと思うと
あの真っすぐな母の視線を思い出す。
「捨てないでね。」
って言葉とともに...
ヤァ~ン(ノД`)・゜・。
まぁ、普通なら捨てますね。
心で詫びながら。
みんな
「きっとあなたが負担に思わない方が
お母さん天国で喜んでくれるよ。」
って言ってくれるでしょうよ。
でも、でも、でも、
わたしどうしてもそう思えない。
天国で怒ってる気がするんだなぁ~これが。(爆笑)
これって何なのでしょうか?
考えすぎ?母のトラウマ?天国からの遠隔操作?
わからん。
まだ、魂の一部が母に支配されているのかしら???
まぁ、
そう遠くなく処分できると思うのですが(笑)
もう少しだけ手元に置いておくことにしました。
無理しても仕方がないんです。
無理する必要もないですしね。
母はとっても情熱のある人で
そしてそれが尽きることなく湧き出てくるパワーのある人でした。
あのパワーにまかせて叱られ、指示され
かつ守られていたわたしは
幸せだったのか、否か。
ウ〜ン....
考えれば考えるほど
「わからない」
という結論に達します(笑)